現在の夜行バスは禁煙なバスが多いことだろう。
しかし筆者が幼少期の頃は喫煙し放題と言う、愛煙家には羨ましい時代であった。
筆者は今年31歳になるから、今から20数年前の話である。
筆者の生まれ故郷である四国から母の姉がいる大阪までの夜行バスを利用したのだが、車内で大人が平気でプカプカと昼夜問わずタバコを吸っていた。
車内はいろんな銘柄の煙草の煙の臭いと、香料たっぷりの缶コーヒーから発せられるブラックの香りとが入り混じり、ちょっとしたハードボイルドが味わえたことだろう。
しかしながら子どもであった筆者や同伴していた母親にとっては苦行以外の何物でもなく、喘息の持病持ちだった筆者は夜行バスというのにネガティブな印象を持ってしまって、それ以来一度も夜行バスを利用していない。
最も、禁煙が防火の問題等で徹底されだしてから夜行バスを利用している人にとっては、料金が安い交通手段として今でも大いににぎわっているのだが、女性などが増えたこともあり、あの当時のクラシックで大人すぎる雰囲気はもう味わえなくなってしまっている。
夜行バスはブルーライナーで